Tableau Server を Amazon Linux 2023 にインストールする
はじめに
バージョン 2023.3.1 以降の Tableau Server は OS要件として Amazon Linux 2023 をサポートしています。
Tableau Server を Amazon Linux 2023 にインストールしてみましたので、本記事で手順をまとめてみます。
前提条件
以下の環境を使用しています。
- Tableau Server バージョン 2024.2.4
- 単一サーバー構成
- 構成図の VPC、サブネットは構築済み
- EC2 には Session Manager でログイン
- Route53 にて検証用 DNS ホストゾーンを作成済み
- Tableau Server と管理者用インターフェースである TSM には CNAME レコードを作成しアクセス
- ACM で証明書を取得済み
- SSL オフロードにより HTTPS 要求は ALB で終了し、HTTP 経由で Tableau Server と通信を行う
サーバー要件
インスタンス等の設定は以下としました。
ここでは検証のため、以下のインスタンスを使用しますが、このメモリサイズ(64GB)は最小要件となる点にご注意ください。
項目 | 設定 |
---|---|
OS | Amazon Linux 2023 |
インスタンスタイプ | m5.4xlarge |
vCPU | 16 |
メモリ | 64 GB |
ルートボリューム | 8 GB |
追加ボリューム | 30 GB(20 GBから後ほど拡張) |
本番環境における各種要件、推奨事項は以下に記載があります。
推奨されるベースライン構成 | Tableau Help
オペレーティング システム要件 | Tableau Help
Tableau Server の要件 | Tableau
セキュリティグループ
セキュリティグループは以下を用意しました。
8850 は TSM(Tableau Services Manager)用のポートになります。必要に応じて、こちらは管理者のみが使用するソースを指定します。また、ALB で SSL オフロードにより HTTPS 要求は ALB で終了し、HTTP 経由で Tableau Server と通信を行う設定です。
- ALB
タイプ | ポート範囲 | ソース |
---|---|---|
HTTPS | 443 | 接続元のIPアドレス |
- Tableau Server
タイプ | ポート範囲 | ソース |
---|---|---|
HTTP | 80 | ALB のセキュリティグループ |
カスタム TCP | 8850 | ALB のセキュリティグループ |
ALB
ターゲットグループの作成
以下の内容でターゲットグループを作成しました。
- Tableau Server 用
- 以下の設定とし、その他はデフォルトとしています
- ターゲットタイプ:インスタンス
- プロトコル:HTTP
- ポート:80
- ヘルスチェックプロトコル:HTTP
- ヘルスチェックパス:
/
- 以下の設定とし、その他はデフォルトとしています
- TSM 用
- 以下の設定とし、こちらもその他はデフォルトとしています
- ターゲットタイプ:インスタンス
- プロトコル:HTTPS
- ポート:8850
- ヘルスチェックプロトコル:HTTPS
- ヘルスチェックパス:
/login
- 以下の設定とし、こちらもその他はデフォルトとしています
ALB の作成
サブネットにはパブリックサブネットを指定し、以下の基本設定で作成しました。
リスナー
ALB を作成後、Tableau Server と TSM には異なるサブドメイン経由でアクセスさせたいので、ALB のリスナーにルールを追加します。TSM については、送信元 IP アドレスの条件も付与しています。
Tableau Server のインストール
EC2 の設定
インスタンスを立ち上げ後、以下の内容で初期設定を行いました。
#パッケージの更新確認・アップデート
sudo dnf upgrade --releasever=latest
sudo dnf check-upgrade --releasever=latest
# タイムゾーンの変更
sudo timedatectl set-timezone Asia/Tokyo
timedatectl
# ロケールの変更
sudo localectl set-locale LANG=ja_JP.utf8
localectl status
# ホスト名を変更
sudo hostnamectl set-hostname <ホスト名>
hostnamectl
ボリュームのマウント
Tableau Server 用のボリュームをマウントします。手順は以下に記載があるので、こちらに沿って進めます。
はじめに使用可能なディスクデバイスを表示します。
$ lsblk
NAME MAJ:MIN RM SIZE RO TYPE MOUNTPOINTS
nvme1n1 259:0 0 20G 0 disk
nvme0n1 259:1 0 8G 0 disk
├─nvme0n1p1 259:2 0 8G 0 part /
├─nvme0n1p127 259:3 0 1M 0 part
└─nvme0n1p128 259:4 0 10M 0 part /boot/efi
ファイルシステムを作成します。
$ sudo mkfs -t xfs /dev/nvme1n1
meta-data=/dev/nvme1n1 isize=512 agcount=16, agsize=327680 blks
= sectsz=512 attr=2, projid32bit=1
= crc=1 finobt=1, sparse=1, rmapbt=0
= reflink=1 bigtime=1 inobtcount=1
data = bsize=4096 blocks=5242880, imaxpct=25
= sunit=1 swidth=1 blks
naming =version 2 bsize=4096 ascii-ci=0, ftype=1
log =internal log bsize=4096 blocks=16384, version=2
= sectsz=512 sunit=1 blks, lazy-count=1
realtime =none extsz=4096 blocks=0, rtextents=0
[ec2-user@tabsrv-node1 ~]$
マウントポイントを作成します。
sudo mkdir -p /opt/tableau
ここでは、以下のコマンドでディスクを/opt/tableau
にマウントしました。
sudo mount /dev/nvme1n1 /opt/tableau
マウント状態を確認します。
$ df -h /opt/tableau
ファイルシス サイズ 使用 残り 使用% マウント位置
/dev/nvme1n1 20G 176M 20G 1% /opt/tableau
再起動後もマウントを永続化できるように、UUID を取得します。
$ sudo blkid /dev/nvme1n1
/dev/nvme1n1: UUID="eb719f85-dc5d-4deb-ab69-89f893b3ff30" BLOCK_SIZE="512" TYPE="xfs"
後述する手順で/etc/fstab
ファイルを編集するので、バックアップを作成しておきます。
sudo cp /etc/fstab /etc/fstab.orig
/etc/fstab
ファイルを開きます。
sudo vim /etc/fstab
取得した UUID を使用した以下の内容を追記し、上書き保存します。問題なければ再起動後もマウント状態が維持されます。
UUID=eb719f85-dc5d-4deb-ab69-89f893b3ff30 /opt/tableau xfs defaults,nofail 0 2
Tableau Server のインストール
インストールに使用するアカウント
Tableau Server のすべてのインストール タスクおよび管理タスクは root として実行する必要があるため、sudo 操作が可能なユーザーとして EC2 にログインします。
また、Tableau Server をインストールして管理するユーザー アカウントは、パスワードで認証できるアカウントである必要があります(Tableau Server の管理者向けページである TSM には、インストール時に作成されるtsnadmin
グループのユーザーである必要があり、TSM へのログインには、ユーザー名・パスワード認証を使用するため)。
ここでは検証のため ec2-user でそのまま作業を行いましたが、実際にはこの点にご注意ください。
Tableau Server の RPM パッケージをダウンロード
Tableau Server の .rpm
ファイルを取得します。ここでは以下のコマンドでバージョン 2024.2.4 のパッケージを取得しました。
wget https://downloads.tableau.com/esdalt/2024.2.4/tableau-server-2024-2-4.x86_64.rpm
Tableau Server パッケージをインストール
パッケージ マネージャーを使用して、Tableau Server パッケージをインストールします。この際、以下の点に注意します。
- 既定のインストール先は
opt/tableau/tableau_server
です - CentOS を含む RHEL ライクなディストリビューションでは、既定以外の場所に Tableau をインストールすることができます
- 既定以外の場所にインストールするには、
rpm -i
を使用する必要があります - ただしこの場合、関連するパッケージを手動でインストールする必要があります
- 既定以外の場所にインストールするには、
インストール前には、以下のコマンドでインストールされるパッケージとその依存関係を確認できます。
sudo dnf install tableau-server-2024-2-4.x86_64.rpm --assumeno
実行結果
$ sudo dnf install tableau-server-2024-2-4.x86_64.rpm --assumeno
メタデータの期限切れの最終確認: 20:55:06 時間前の 2024年11月27日 17時50分30秒 に実施しました。
依存関係が解決しました。
=============================================================================================================================================================================================================================================
パッケージ アーキテクチャー バージョン リポジトリー サイズ
=============================================================================================================================================================================================================================================
インストール:
tableau-server-20242.24.1011.1414 x86_64 20242-24.1011.1414 @commandline 2.9 G
依存関係のインストール:
annobin-docs noarch 10.93-1.amzn2023.0.1 amazonlinux 92 k
annobin-plugin-gcc x86_64 10.93-1.amzn2023.0.1 amazonlinux 887 k
boost-regex x86_64 1.75.0-4.amzn2023.0.2 amazonlinux 281 k
cairo x86_64 1.17.6-2.amzn2023.0.1 amazonlinux 684 k
chrpath x86_64 0.16-15.amzn2023.0.2 amazonlinux 30 k
cpp x86_64 11.4.1-2.amzn2023.0.2 amazonlinux 10 M
ctags x86_64 5.9-1.20210725.0.amzn2023.0.2 amazonlinux 719 k
fontconfig x86_64 2.13.94-2.amzn2023.0.2 amazonlinux 273 k
fonts-filesystem noarch 1:2.0.5-12.amzn2023.0.2 amazonlinux 9.5 k
freetype x86_64 2.13.2-5.amzn2023.0.1 amazonlinux 423 k
fuse x86_64 2.9.9-13.amzn2023.0.2 amazonlinux 80 k
fuse-common x86_64 3.10.4-1.amzn2023.0.2 amazonlinux 8.5 k
gc x86_64 8.0.4-5.amzn2023.0.2 amazonlinux 105 k
gcc x86_64 11.4.1-2.amzn2023.0.2 amazonlinux 32 M
gdb x86_64 12.1-5.amzn2023.0.4 amazonlinux 125 k
gdb-headless x86_64 12.1-5.amzn2023.0.4 amazonlinux 4.5 M
glibc-devel x86_64 2.34-117.amzn2023.0.1 amazonlinux 33 k
glibc-headers-x86 noarch 2.34-117.amzn2023.0.1 amazonlinux 434 k
google-noto-fonts-common noarch 20201206-2.amzn2023.0.2 amazonlinux 15 k
google-noto-sans-vf-fonts noarch 20201206-2.amzn2023.0.2 amazonlinux 492 k
graphite2 x86_64 1.3.14-7.amzn2023.0.2 amazonlinux 97 k
guile22 x86_64 2.2.7-2.amzn2023.0.3 amazonlinux 6.4 M
harfbuzz x86_64 7.0.0-2.amzn2023.0.1 amazonlinux 868 k
kernel-headers x86_64 6.1.115-126.197.amzn2023 amazonlinux 1.4 M
langpacks-core-font-en noarch 3.0-21.amzn2023.0.4 amazonlinux 10 k
libX11 x86_64 1.8.10-2.amzn2023.0.1 amazonlinux 659 k
libX11-common noarch 1.8.10-2.amzn2023.0.1 amazonlinux 147 k
libX11-xcb x86_64 1.8.10-2.amzn2023.0.1 amazonlinux 14 k
libXau x86_64 1.0.11-6.amzn2023.0.1 amazonlinux 33 k
libXcomposite x86_64 0.4.6-3.amzn2023.0.1 amazonlinux 26 k
libXdamage x86_64 1.1.6-3.amzn2023.0.1 amazonlinux 25 k
libXext x86_64 1.3.6-1.amzn2023.0.1 amazonlinux 42 k
libXfixes x86_64 6.0.1-3.amzn2023.0.1 amazonlinux 21 k
libXi x86_64 1.8.2-1.amzn2023.0.1 amazonlinux 42 k
libXrandr x86_64 1.5.4-3.amzn2023.0.1 amazonlinux 29 k
libXrender x86_64 0.9.11-6.amzn2023.0.1 amazonlinux 29 k
libXtst x86_64 1.2.5-1.amzn2023.0.1 amazonlinux 22 k
libbabeltrace x86_64 1.5.8-6.amzn2023.0.2 amazonlinux 188 k
libbrotli x86_64 1.0.9-4.amzn2023.0.2 amazonlinux 315 k
libicu x86_64 67.1-7.amzn2023.0.3 amazonlinux 9.6 M
libipt x86_64 2.0.4-2.amzn2023.0.2 amazonlinux 56 k
libmpc x86_64 1.2.1-2.amzn2023.0.2 amazonlinux 62 k
libpng x86_64 2:1.6.37-10.amzn2023.0.6 amazonlinux 128 k
libtool-ltdl x86_64 2.4.7-1.amzn2023.0.3 amazonlinux 38 k
libxcb x86_64 1.17.0-1.amzn2023.0.1 amazonlinux 235 k
libxcrypt-compat x86_64 4.4.33-7.amzn2023 amazonlinux 92 k
libxcrypt-devel x86_64 4.4.33-7.amzn2023 amazonlinux 32 k
make x86_64 1:4.3-5.amzn2023.0.2 amazonlinux 534 k
pixman x86_64 0.43.4-1.amzn2023.0.4 amazonlinux 296 k
source-highlight x86_64 3.1.9-9.amzn2023.0.2 amazonlinux 613 k
xml-common noarch 0.6.3-56.amzn2023.0.2 amazonlinux 32 k
弱い依存関係のインストール:
gcc-gdb-plugin x86_64 11.4.1-2.amzn2023.0.2 amazonlinux 129 k
トランザクションの概要
=============================================================================================================================================================================================================================================
インストール 53 パッケージ
合計サイズ: 3.0 G
ダウンロードサイズの合計: 74 M
インストール後のサイズ: 5.9 G
操作が中断されました。
今回は、ストレージがマウントされた/opt/tableau
を利用し、デフォルトのインストールパス(/opt/tableau/tableau_server
)に変更を加えずにインストールします。そのため、以下のコマンドを実行しました。
# インストールを実行
sudo dnf install tableau-server-2024-2-4.x86_64.rpm
インストール実行後の Tableau Server のインストールディレクトリ /opt/tableau
配下は以下の構成です。
$ tree tableau -d -L 2
tableau
└── tableau_server
├── manifests
└── packages
TSM の初期化
オプションの確認
続けて、TSM の初期化を行います。注意点として、initialize-tsm
は 1 回のみ実行可能なため、必要なオプションを使用して実行されるかを確認します。
代表的なパラメータは以下です。
--accepteula
- 必須。Tableau Server のエンド ユーザー ライセンス契約(EULA)に同意するために含める必要があります
--activation-service
- ATR サービスを使用して Tableau Server をアクティブ化するには、
--activation-service
オプションを使用します。指定しない場合でも、ATR サービスの使用が既定のオプションになっています - ATR を使用して Tableau Server をライセンス認証しない場合は
--no-activation-service
オプションを使用します
- ATR サービスを使用して Tableau Server をアクティブ化するには、
-a
フラグ- インストール時に
tsmadmin
グループとtableau
グループが自動的に作成されます - この際、インストールを実行したユーザーではなく、別のユーザーを追加したい場合に、指定します。また、root アカウントを使用してインストールしている場合は、
-a
フラグを指定する必要があります
- インストール時に
-d
フラグ- Tableau Server が抽出、バックアップなどの情報を格納するディレクトリである「データ ディレクトリ」を既定以外の場所に指定する場合に指定します
- デフォルトでは
/var/opt/tableau/tableau_server
が使用されます
詳細は以下をご参照ください。
初期化の実行
ここでは、ストレージがマウントされた/opt/tableau
内にデータディレクトリも作成することとし-d
フラグも指定し以下の内容で初期化を行いました。
※バージョン部分はお使いの Tableau Server バージョンにより異なります。
sudo /opt/tableau/tableau_server/packages/scripts.20242.24.1011.1414/initialize-tsm --accepteula --activation-service -d /opt/tableau/data/
なお、検証時にこのコマンドを実行した際は以下のように容量不足による警告となったため、後述する手順でボリュームを拡張しました。
$ sudo /opt/tableau/tableau_server/packages/scripts.20242.24.1011.1414/initialize-tsm --accepteula --activation-service -d /opt/tableau/data/
Tableau Server runs best with at least 128 GB memory to run, but found only 63 GB of memory.
See: http://www.tableau.com/products/server/specs
Creating 'tsmadmin' group for TSM admin authorization
Creating 'tableau' unprivileged user account
Creating environment file...
Creating directories and setting permissions...
Using '/opt/tableau/data' as the data directory.
Adding user 'ec2-user' to group 'tableau'...
Adding user 'ec2-user' to group 'tsmadmin'...
Added. Note: These group membership changes do not take effect in shells already open. For these to take effect, log out of the shell and log back in.
%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
WARNING: Tableau Server requires at least 15 GB of free disk space to run,
but found only 13 GB for the data directory '/opt/tableau/data'.
%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
If you are sure this issue does not apply, you can re-run this script with
the -f flag to bypass this warning.
Canceling.
ボリュームの変更手順は以下に記載があるので、こちらに沿って進めました。
ボリュームサイズの変更後、拡張する必要があるファイルシステムの名前、サイズ、タイプ、およびマウントポイントを取得します。
$ df -hT
ファイルシス タイプ サイズ 使用 残り 使用% マウント位置
devtmpfs devtmpfs 4.0M 0 4.0M 0% /dev
tmpfs tmpfs 32G 0 32G 0% /dev/shm
tmpfs tmpfs 13G 508K 13G 1% /run
/dev/nvme0n1p1 xfs 8.0G 4.8G 3.2G 60% /
tmpfs tmpfs 32G 0 32G 0% /tmp
/dev/nvme1n1 xfs 20G 6.0G 14G 30% /opt/tableau
/dev/nvme0n1p128 vfat 10M 1.3M 8.7M 13% /boot/efi
ファイルシステムを拡張します。
$ sudo xfs_growfs /opt/tableau
meta-data=/dev/nvme1n1 isize=512 agcount=16, agsize=327680 blks
= sectsz=512 attr=2, projid32bit=1
= crc=1 finobt=1, sparse=1, rmapbt=0
= reflink=1 bigtime=1 inobtcount=1
data = bsize=4096 blocks=5242880, imaxpct=25
= sunit=1 swidth=1 blks
naming =version 2 bsize=4096 ascii-ci=0, ftype=1
log =internal log bsize=4096 blocks=16384, version=2
= sectsz=512 sunit=1 blks, lazy-count=1
realtime =none extsz=4096 blocks=0, rtextents=0
data blocks changed from 5242880 to 7864320
確認
$ df -hT
ファイルシス タイプ サイズ 使用 残り 使用% マウント位置
devtmpfs devtmpfs 4.0M 0 4.0M 0% /dev
tmpfs tmpfs 32G 0 32G 0% /dev/shm
tmpfs tmpfs 13G 508K 13G 1% /run
/dev/nvme0n1p1 xfs 8.0G 4.8G 3.2G 60% /
tmpfs tmpfs 32G 0 32G 0% /tmp
/dev/nvme1n1 xfs 30G 6.1G 24G 21% /opt/tableau
/dev/nvme0n1p128 vfat 10M 1.3M 8.7M 13% /boot/efi
tmpfs tmpfs 6.3G 0 6.3G 0% /run/user/0
再度、Accept EULA とデータディレクトリの指定を行い初期化します。
sudo /opt/tableau/tableau_server/packages/scripts.20242.24.1011.1414/initialize-tsm --accepteula --activation-service -d /opt/tableau/data/
実行結果
$ sudo /opt/tableau/tableau_server/packages/scripts.20242.24.1011.1414/initialize-tsm --accepteula --activation-service -d /opt/tableau/data/
Tableau Server runs best with at least 128 GB memory to run, but found only 63 GB of memory.
See: http://www.tableau.com/products/server/specs
Creating environment file...
Creating directories and setting permissions...
Using '/opt/tableau/data' as the data directory.
Adding user 'ec2-user' to group 'tableau'...
Adding user 'ec2-user' to group 'tsmadmin'...
Added. Note: These group membership changes do not take effect in shells already open. For these to take effect, log out of the shell and log back in.
Tableau Server runs best with at least 50 GB of free disk space,
but found only 23 GB for the data directory '/opt/tableau/data'. Continuing.
mount found at : /opt/tableau
Starting TSM services...
Tableau Server コーディネーション サービスのリポジトリ バージョンを更新しています。
TSM services started successfully
Use the 'tsm' command to continue setting up Tableau Server.
>> Tableau binary directory will be added to PATH for new shells. To get the
>> updated path, either start a new session, or for bash users run:
>> source /etc/profile.d/tableau_server.sh
The TSM administrative web interface (and REST API) is now available at
https://tabsrv-node1:8850
You can continue the configuration and initialization of Tableau server using either the TSM command line interface,
or the web interface.
You will be prompted to authenticate, or can log in using the username 'ec2-user', with the same password you used to log into this session. You could also use any username, with its password, from the administrative group in the domain.
Done.
実行結果のログから、データディレクトリの指定とあわせてtableau
とtsmadmin
グループが作成され、初期化を実行したユーザー(ここでは ec2-user)がこのグループに追加されたことがわかります。
初期化後、一度ターミナルからログオフし、再度ログインします。各グループや、グループに属しているメンバーを確認してみます。
$ getent group tableau
tableau:x:991:ec2-user
$ getent group tsmadmin
tsmadmin:x:992:ec2-user
それぞれ初期化実行ユーザーの追加を確認できました。
また、この時点で Tableau Server のインストールディレクトリ /opt/tableau
配下は以下の構成です。(ここではデータディレクトリとして/opt/tableau/data/
を指定)
※データディレクトリ内に「data」というディレクトリが含まれるため、データディレクトリの名称は別の名称が適していたかもしれません。
$ tree /opt/tableau -d -L 2
/opt/tableau
├── data
│ ├── config
│ ├── data
│ ├── logs
│ └── temp
└── tableau_server
├── manifests
└── packages
Tableau Server のライセンス認証と登録
次に、TSM にログイン各種設定を行います。こちらの手順は以下に記載があります。これで TSM Web UI と CLI からも操作可能ですが、ここでは UI から設定しました。UI の場合、Windows 版の Tableau Server と同様の手順です。
TSM にアクセスします。ログイン情報はtsmadmin
グループのユーザー名・パスワードを指定します。
ログイン後、ライセンス認証の画面となるので Tableau Server 用のライセンスキーを指定し [プロダクトキーのアクティブ化] から [次へ] をクリックします。
連絡先情報を入力します。
Tableau Server の基本設定を入力し [初期化] をクリックします。
設定完了まで待機します。
管理者アカウントの追加
TSM からの設定完了後、Tableau Server にログインできますが、初期ユーザーを作成する必要があります。
この際、ローカルホストから Tableau Server にアクセスする必要があるため、以下のコマンドを実行します。ユーザー名は任意の名称を指定します。コマンドを実行するとパスワードを求められるので、任意のパスワードを指定します。
$ tabcmd initialuser --server http://localhost --username 'tableau-linux-admin'
パスワード:
===== http://localhost/auth にリダイレクトしています
===== サインアウトしました
===== 新しいセッションを作成しています
===== Server: http://localhost
===== Username: tableau-linux-admin
===== サーバーに接続しています...
===== サインインしています...
===== 正常に終了しました
作成した管理者ユーザーの認証資格情報で、UI からも Tableau Server にアクセスできるようになります。
ログイン後のユーザー情報
リバース プロキシ サーバーを使用するための Tableau Server の構成
今回はロードバランサーの背後に Tableau Server をインストールしたので、リバース プロキシ サーバーやロード バランサーと連携させるための Tableau Server の設定を行います。
設定が必要なパラメータは以下です。
設定 | 概要 |
---|---|
gateway.trusted | リバースプロキシ サーバーの IP アドレスまたは CNAME を設定します。静的 IP アドレスを提供できない場合や、クラウドプロキシ または外部ロードバランサーを使用している場合は、クライアントが Tableau Server への接続に使用する CNAME DNS 値を指定します。 |
gateway.public.host | Tableau Server へのアクセスに使用される FQDN を指定します。 |
gateway.trusted_hosts | リバースプロキシ サーバーのサブドメイン名や別名を指定します。名前が複数ある場合は、名前をコンマで区切ります。 |
gateway.public.port | クライアントからリバースプロキシ サーバーへのトラフィックのポート番号を指定します。リバースプロキシ サーバーがインターネットとの通信に SSL を使用している場合などに、ポート 80 の代わりに 443 を使っていることを Tableau Server 側に伝える設定です。 |
既定の構成値を確認します。
$ tsm configuration get -k gateway.trusted
空
$ tsm configuration get -k gateway.public.host
tabsrv-node1
$ tsm configuration get -k gateway.trusted_hosts
空
$ tsm configuration get -k gateway.public.port
80
ここでは、以下の通り設定変更を行いました。
- gateway.trusted
tsm configuration set -k gateway.trusted -v "yasuhara-test-alb-xxxx.us-east-1.elb.amazonaws.com"
- gateway.public.host
tsm configuration set -k gateway.public.host -v "tabsrv.example.com, tsm.example.com"
- gateway.trusted_hosts
tsm configuration set -k gateway.trusted_hosts -v "tabsrv.example.com, tabsrv, tsm.example.com, tsm"
- gateway.public.port
tsm configuration set -k gateway.public.port -v 443
上記を実行後、以下のコマンドで変更を適用します。変更の適用には Tableau Server の再起動が必要です。
tsm pending-changes apply
リバース プロキシのセットアップ検証
リバース プロキシのセットアップ後は、以下に検証に関する記載があります。
ここでは検証項目の内「Tableau Desktop から Tableau Server にサインイン」と「データソースをパブリッシュする」を試してみます。
Tableau Desktop から Tableau Server にサインイン
Tableau Desktop からサーバーにサインインします。
作成した管理者ユーザーでサインインします。
サインインとログインベースのライセンス認証を行えました。
データソースをパブリッシュする
手元の CSV ファイルをデータソースとしてパブリッシュしてみます。
問題なくパブリッシュできました。
ドライバのインストール
Tableau Server には、プレビルト管理ビューという監視のための機能が提供されていますが、バージョン 2023.1.0 以降、このビューを表示するには PostgreSQL ドライバーのインストールが必要です。
インストール直後に Tableau Server からビューを確認すると下図のようになり、表示できません。
管理ビューの表示には PostgreSQL のドライバが必要なのでをインストールします。OS に TSM 管理者ユーザでログイン後、インストール作業を行います。以下に記載がありますが、ドライバをダウンロード後/opt/tableau/tableau_driver/jdbc
に配置します。
ここでは以下のコマンドでダウンロードしました。
wget https://github.com/pgjdbc/pgjdbc/releases/download/REL42.7.4/postgresql-42.7.4.jar
ダウンロード後、指定のディレクトリに配置します。
sudo mkdir /opt/tableau/tableau_driver/jdbc -p
sudo cp postgresql-42.7.4.jar /opt/tableau/tableau_driver/jdbc
この時点で Tableau Server のインストールディレクトリ /opt/tableau
配下は以下の構成です。(ここではデータディレクトリとして/opt/tableau/data/
を指定)
$ tree /opt/tableau -d -L 2
/opt/tableau
├── data
│ ├── config
│ ├── data
│ ├── logs
│ └── temp
├── tableau_driver
│ └── jdbc
└── tableau_server
├── manifests
└── packages
Tableau Server を再起動後、管理ビューを表示できました。
さいごに
Tableau Server を Amazon Linux 2023 にインストールしてみました。こちらの内容が何かの参考になれば幸いです。
参考